デイサービスは、要介護の認定や要支援に該当する高齢者が通所する施設です。しかしながら、いわゆる老人ホームに収容されている高齢者と異なり、元気で活発な利用者が多く、デイサービスの現場は活気に満ちています。家庭で1人で過ごすより、デイサービスに通ってさまざまな人たちと触れ合うほうが健康的な生活を送れるので、喜んで通所する利用者も少なくありません。デイサービスの職場に勤務する介護職の職員も、毎日利用者といかに上手くコミュニケーションを取れるか考えながら楽しく仕事をしています。これは、24時間介護が無く定時になれば利用者が帰宅するので、人間関係がこじれずに済みストレスが高まりにくいことも大きな要因です。
デイサービスは働きやすいとはいえ、楽しいことばかりではありません。思考力や判断力が衰えていない利用者からは、職員の対応が平等でないという指摘や、企画が子どもじみて幼稚であるなどの批判を受けることは頻繁にあります。また、足腰は弱っておらず健脚の高齢者はちょっとした隙に無断で外へ出て行ってしまうこともあります。このような場合、徘徊癖のあることがわかっていながら離脱を許してしまったとなると、職員が職務上の責任を問われることもあります。また、デイサービスは通所の送迎が欠かせませんが、車の運転にはとても気を遣います。利用者の自宅近くでお迎えする場合には、駐車時間が長引くと近所から苦情が出ることもあります。送る際にも、どの利用者を先に送るかなどで揉めることもあり、送る順番にも配慮しなければなりません。